ジョゼ・モウリーニョ
本名:ジョゼ・マリオ・ドス・サントス・モウリーニョ・フェリックス
「サッカーを上達するにはサッカーの練習をしなければいけない」
今回は、そんなモウリーニョの指導法をまとめてみました。
○戦術的ピリオダイゼーション理論
監督に就任したモウリーニョは、就任当初からチームに結果をもたらしていくが、その中でモウリーニョは「戦術的ピリオダイゼーション理論」という独自のトレーニング方法により、他チームとは一線を画した指導法を確立する。
戦術的ピリオダイゼーション理論とは?
筆者なりに解説をすると、
「練習の為の練習」ではなく
「試合の為の練習」であり、
「より実践に近い環境、状況を普段の練習から体現し、それを反復して体に覚えさせる」というものです。
下記のように、試合の一部を切り取った状況を、練習に取り入れる方法となります。
・サッカーの試合は多くの構成要素が相互に影響を及ぼしあい、複雑な事象である。その為、次の展開を予測することは出来ない。
・サッカーを要素ごとに細分化してトレーニングするのではなく、「サッカーをサッカーのままトレーニングする」。
もともとは、約30年前にポルトガルのポルト大学ヴィクトル・フラーデ教授が、発案したサッカー専門のトレーニング理論を、モウリーニョが採用し、「戦術的ピリオダイゼーション理論」を称されるようになった。モウリーニョが結果を残すにつれ、スペインを中心に注目が高まるようになった。
○学んだもの
筆者も学生時代にサッカー中心の生活を過ごした一人であるが、「練習」と「試合」の違いに違和感を感じていたのはたしかだ。
「練習 = 練習」で「試合 = 本番」という並びになっていたが、本番である試合が、練習の時とはあまりにも違う、想定できない状況の連続であった。練習は想定したものを繰り返し反復するものだが、練習通りの状況が試合で起きるというのは、割合でいえば数パーセント以下であるだろう。そして、よく少年サッカーチームやサッカー部の練習で観る光景であるが、昔ながらの監督やコーチが練習中に「試合を意識しろ」と口酸っぱく選手たちに話す。だが、そもそも練習と試合が切り離された練習をしているのだから、「試合を意識」できるはずがない。
今後、子供のサッカーチーム運営にも興味がある筆者としては、この「戦術的ピリオダイゼーション理論」を深く勉強したいと考えている。